4月のリリースは、AIエージェント開発をより検査しやすくすることに重点を置いています。最終回答だけでなく、そこに至るまでの実行過程を追跡できるようにするためのアップデートです。
エージェント開発で難しいのは、多くの場合「最終的な答え」ではありません。次のような途中経過を確認できるかどうかです。
- エージェントはユーザーの意図をどう解釈したか
- どのツールを呼び出したか
- ツールから何が返ったか
- プロンプトが失敗したのか、ビジネスロジックが失敗したのか
今月のApidogでは、AI Agent Debugger、A2A Debugger、Postman API経由のインポート、公開ドキュメントのAsk AI改善、カスタムモデルプロバイダーが追加されました。
⭐ 新機能
🔥 AI Agent Debugger: エージェントの実行全体を検査する
Apidogは以前からSSEエンドポイントの視覚的なデバッグをサポートしていました。これは、モデル応答のストリーミング、進捗状況の更新、リアルタイム通知、イベント駆動型APIの確認に役立ちます。
ただし、エージェントをデバッグするには、ストリームを見るだけでは不十分です。
実際のプロジェクトでは、次のような実行ステップを追跡する必要があります。
- 会話の各ターン
- モデル呼び出し
- MCPツール呼び出し
- カスタムスキルの実行
- ツールの戻り値
- 最終出力
新しいAI Agent Debuggerでは、これらの実行パスをApidog内で確認できます。最終応答だけでなく、エージェントがどのように判断し、どの処理を経由して結果に到達したのかを一箇所で追跡できます。
実装や検証では、次のような確認に使えます。
- プロンプトに十分なコンテキストが含まれているか
- エージェントが正しいツールを選択しているか
- MCPツールが期待どおりの結果を返しているか
- 問題の原因がモデル設定、ツールパラメータ、ビジネスロジックのどこにあるか
エージェントシステムはすぐに複雑になります。AI Agent Debuggerを使うことで、チームは「実際に何が起きたか」をより具体的に確認できます。
🤝 A2A Debugger: エージェント間通信をテストする
マルチエージェントシステムでは、エージェント同士がタスクを受け渡し、メッセージを交換し、結果を正しく返せるかを検証する必要があります。
Apidogは、GoogleのA2A(Agent-to-Agent)プロトコルのデバッグをサポートしました。
A2A Debuggerでは、次の作業をApidog内で行えます。
- A2Aリクエストを送信する
- リクエストパラメータを確認する
- レスポンスを検査する
- エージェント間のやり取りの結果を検証する
これにより、生のプロトコル詳細を手動で追ったり、複数のツールを行き来したりせずに、エージェント間通信をテストできます。
AI Agent DebuggerとA2A Debuggerの使い分けはシンプルです。
- AI Agent Debugger: 単一のエージェント内部で何が起きたかを確認する
- A2A Debugger: あるエージェントが別のエージェントと正しく通信できるかを確認する
エージェント開発では、単体の実行検証とエージェント間通信の検証の両方が必要になります。
📦 Postman API経由でPostmanデータをインポートする
PostmanからApidogへ移行する大規模チーム向けに、より扱いやすいインポート方法が追加されました。
ApidogはこれまでもローカルのPostmanファイルのインポートをサポートしていました。今回のアップデートでは、Postman API経由で次のデータをインポートできます。
- ワークスペース
- コレクション
- 環境
この機能は、新しいプロジェクト作成時の大量移行を想定しています。Postmanアカウントに複数のワークスペースがある場合、Apidogはインポート後に対応するプロジェクトを作成します。
移行時の流れは、ローカルエクスポート、アップロード、手動整理を減らす方向になります。
使い分けの目安は次のとおりです。
- 小規模な移行: ローカルPostmanファイルのインポート
- 大規模な移行: Postman API経由のインポート
ワークスペース全体を移行する場合は、API経由の方が手順を減らしやすくなります。
📄 公開ドキュメントの「Ask AI」がサイドバーで開くように
公開ドキュメントの「Ask AI」が、サイドバーで動作するようになりました。
読者は、現在のドキュメントページを開いたまま、その内容について質問できます。
これにより、次のような使い方がしやすくなります。
- APIドキュメントを読みながら質問する
- 回答を確認したあと、同じページで続けて調べる
- 長いドキュメント内の該当箇所を見失わずに確認する
特に長いAPIドキュメントでは、答えがページ内にあってもすぐに見つけにくいことがあります。サイドバー表示により、ドキュメントの文脈を維持したまま質問できます。
🧠 カスタムAIモデルプロバイダー
カスタムのベースURLを使って、独自のAIモデルプロバイダーを接続できるようになりました。
すでに次のような構成を使っているチームでは、ApidogのAI関連ワークフローに既存の設定を持ち込めます。
- 自己ホスト型モデルサービス
- 社内モデルゲートウェイ
- カスタムプロバイダー
これにより、AIワークフローをデバッグするたびに別のツールへ切り替える必要を減らせます。
🐞 バグ修正と小規模な改善
今月は、以下の修正と品質改善も行いました。
- OpenAPIのスマートマージで、エンドポイントの応答例が保持されない問題を修正
- 子ブランチから保護されたメインブランチにマージする際、選択されていないエンドポイントが含まれる可能性がある問題を修正
- ブランチからエンドポイントバージョンを作成する際のドロップダウン表示の誤りを修正
- CLI経由でテストを実行する際に、TestDataとTestCasesが動作しない問題を修正
- OpenAPIエクスポートで、関連性のないモジュールからのレスポンスコンポーネントが含まれる問題を修正
- コメント付きJSONのMarkdownエクスポート書式を修正
-
crypto is not definedが原因で発生するWordエクスポートエラーを修正 - Basic認証が有効なKnife4jをインポートする際に、ユーザー名とパスワードのフィールドが表示されない問題を修正
- タグが数字の場合のエンドポイントフィルタリングエラーを修正
-
apidog endpoint list --branchが指定されたブランチのデータを返さない問題を修正 - 複数のMCPツールパラメータ、フィルタリング、エラーメッセージの問題を修正
- 生成されたコードに
typescriptThreePlus設定オプションが欠落していた問題を修正
🌟 実装チームにとってのポイント
4月のリリースは、AIエージェントを実運用に近い形で開発・検証するチーム向けのアップデートです。
主な使いどころは次のとおりです。
- AI Agent Debugger: 単一エージェントの実行過程を検査する
- A2A Debugger: エージェント間通信をテストする
- Postman APIインポート: 大規模なPostman移行を簡略化する
- Ask AIサイドバー: 公開ドキュメントを読みながら質問できるようにする
- カスタムモデルプロバイダー: 既存のAIモデル基盤をApidog内で利用する
エージェント開発がデモ段階から実プロジェクトへ進むと、最終結果だけでなく、途中の判断、ツール呼び出し、レスポンス、通信内容を確認する必要があります。今回の機能は、その検証作業を進めやすくするためのものです。
💬 会話に参加する
APIエンジニア仲間やApidogチームとつながりましょう。
- リアルタイムの議論とサポートには、Discordコミュニティをご利用ください。
- 技術的な会話には、Slackコミュニティをご利用ください。
- 最新アップデートは、X (Twitter)で確認できます。
すべてのアップデートの詳細は、Apidogチェンジログをご覧ください。
敬具、
Apidogチーム


Top comments (0)