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Matt Senter
Matt Senter

Posted on Originally published at mattsenter.com

StockCarをつくった理由

自分のポートフォリオについてのポッドキャストが欲しかった。市場全体の話ではない。見知らぬ誰かの確信度の高い銘柄の話でもない。その日、私が実際に保有していた株式、暗号資産、指数、通貨ペアの話である。

そんなものは存在しなかった。だから作った。

StockCar アプリの画面。ネオン調のポートフォリオ・ポッドキャストの UI

私が本当に欲しかったもの

私は投資家だ。同時に、机の前にいない時間がとても長い人間でもある。通勤、ランニング、ウェイト、料理、近所の散歩。自分が持っているものに何が起きているかを知りたいのは、まさにそういう時だ。

そのどの瞬間にも、チャートは役に立たない。証券アプリはこちらの注意を丸ごと要求してくる。気に入っていた金融ポッドキャストでさえ、話しているのは違う会社のことだった。市場全体、アナリストのお気に入り、ニュースサイクルでいちばん声の大きい銘柄。についてのものは、何一つなかった。

欲しかったものは単純だ。再生を押す。自分のポートフォリオで何が動いたか、なぜ動いたかもしれないか、次の取引時間の前に押さえておくべきことは何かを聞く。そして一日の続きに戻る。

なぜこれが三年前には存在しえなかったのか

2022 年に StockCar を作ることはできなかった。利用者一人ひとりに、書き起こし、ナレーションを当て、ミックスし、十秒以内に届ける新鮮でパーソナライズされた音声エピソードを生産するなど、ばかげていただろう。計算資源の費用だけで、百人向けの贅沢品アプリになってしまう。

それを可能にした組み合わせはこうだ。

  • 数秒で筋の通った台本を書ける、安くて速い大規模言語モデル
  • 聞き手が顔をしかめない、自然に響く音声モデル
  • 各資産クラスをまたぐ、リアルタイムの価格とニュースの API
  • 長尺の生成コンテンツをうまく扱えるモバイルの音声再生

この四つが同じ年に出そろった瞬間、この着想は空想めいたものではなくなり、むしろ遅すぎるくらいに思えてきた。

加えることを拒んだ摩擦

たいていの金融アプリは、何かを見せてもらう前に、あなたがアカウントを作り、証券口座を連携し、メールを認証し、個人情報を差し出すのを厭わない、と前提している。私はその型が嫌いだ。それを出荷するつもりはなかった。

StockCar の既定値は意図的にこうしてある。

  • アカウント不要
  • 証券口座の連携なし
  • あなたの保有銘柄はサーバーに保存されない
  • あなたのティッカーは、あなたのエピソードを生成するためだけに使われる
  • iOS で無料。聴くためのペイウォールなし

ティッカーを足して、再生を押す。それだけだ。音声アプリの意義とは、ある瞬間の中に収まることであって、登録の流れでその瞬間を中断することではない。

なぜ株式以外も扱うのか

私の知る人で、もはやポートフォリオが株式だけという人はほとんどいない。数銘柄の株、いくらかの暗号資産、たぶん指数、ときどき為替のポジション。個人投資家にとって資産クラスの境目はぼやけたのに、大半のアプリはまだそうでないふりをしている。

StockCar はそのすべてを一つの流れとして扱う。株式は寄り付き前、場中、引け後に更新される。暗号資産は二十四時間更新される。指数と為替も他のすべてと並んで現れる。「純資産のもう半分を見るにはタブを切り替えてください」という体験はない。その体験は出来が悪く、私は作りたくなかったからだ。

共同ホストたち

とりわけ楽しかった決定の一つは、七人の AI 共同ホスト(Alpha、Andi、Arlo、Lana、Neo、Soos、Zoe)という配役を作ったことだ。それぞれに独自の声と人格がある。アンカー、翻訳者、アナリスト、オペレーター、懐疑派、クオンツ、締めの人。

これが効くのは目新しさのためではない。適切な声は、エピソードの届き方そのものを変えるからだ。同じ五銘柄への懐疑的な語りと、その同じ五銘柄のクオンツ的な分解とでは、まるで別物に感じられる。ホストを自分で選べるようにすることは、同じデータを、聴きたいと思える番組へと変える。

出荷して学んだこと

いちばん難しかったのは AI ではなかった。音声を、株価を読み上げた一覧ではなく番組のように感じさせることだった。間の取り方、つなぎ、動かなかった銘柄をいつ飛ばすか、動いた銘柄にいつ踏み込むか、どう始め、どう終えるか。技術のほうが簡単な部分であり、仕事は編集上の感覚のほうにある。

二番目に難しかったのは抑制だ。積み上げられる機能は百でもある。だがこの企ての前提そのものが、ランニングマシンの上で片手で使えるほど単純であり続けることにかかっている。

この先どこへ向かうか

StockCar は公開済みで、iOS では無料だ。有料プランは Infinite Radio Mode™ を加える。一日を通じて絶えず更新され続ける放送であり、本物のラジオ局のように背後で流しておきたい人のためのものだ。

私は自分のアプリの利用者でもある。ほとんど毎朝、ジムへ向かう道で聴いている。それはどんなロードマップ文書よりも、この製品を形作ってきた。

試してみたいなら stockcar.app にある。ティッカーを足して再生するまで、十五秒ほどだ。何をするものか、どう動いているのかについては、StockCar のプロジェクトページも読める。

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