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Shiomi Sumi for AWS Community Builders

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コミュニティはカリスマがつくるもの? いいえ違います。

現在私は、業務の傍ら技術広報として活動したり、社外活動としてAWS Startup Communityというコミュニティを運営しています。

今回は、自身がコミュニティ運営を行ってきた中で得られた気づきや知見についてお話ししたいと思います。

「カリスマ性」より「運用設計」

自身としてはインフルエンサー的な立ち回りをすることもありますが、コミュニティ運営において重要なのは決してカリスマのような人や有名な人がいることではありません。

確かに、目を引くユーザーコミュニティの多くは影響力のある人が主宰として存在する場合もあります。もちろん、影響力がある方が有利であることには違いないのですが、ぶっちゃけ有名な人が1人で始めたコミュニティというのは、一発屋のような短命に終わるケースが多いように感じます。

長く、成長し続けるコミュニティであるために必要なものは、根幹がしっかりとした「運用設計」ができる人が存在することにあると考えています。

コミュニティ運営の第一歩は目的の設定

このコミュニティで実現したい未来とは? について夢はでっかく描きます。これがコミュニティの原動力になります。

AWS Startup Communityでは、AWSを利用している スタートアップのためのコミュニティで、「スタートアップ同士の交流や経験の共有」を目的と定め、日本のスタートアップから素晴らしいプロダクトや技術が世の中に出て行くことを応援するためにイベントを企画するといったビジョンを掲げています。これはコミュニティ立ち上げの最初の頃に設定されました。

想いや熱量だけではコミュニティは長続きしません。
目的やビジョンを明確にすることがコミュニティ運営の第一歩になります。

しかし、最近この思想が自分の中で薄れていたこともあり、イベントの企画が「自分がやりたいこと」にフォーカスされてしまっていました。実際、直近のイベントの反応はいまいち、アンケートの回収率も低く、共感を生むことができなかったと反省。
このままではコミュニティの成長をとめてしまうことになりかねません。今一度初心にかえって目的や存在意義について見つめなおそうと思います。

コミュニティのルールづくり

人が集まるところでは、お互いに気持ちよく過ごすためのルールづくりが必要になります。

コミュニティ発足時はルールがないことがほとんどかと思いますが、コミュニティの中でもルールは必要です。

ルールがないと、自由だけど平等性・公平性はなく、輪を乱す人が現れることもあります。コミュニティ内の心理的安全性を保つように、必要最低限のルールを設けましょう。

最初はシンプルに、「公序良俗に反する行為を禁止する」「誹謗中傷・ハラスメントはしない」「強引な勧誘をしない」といったような内容でOKです。安全に運営ができるように、参加者にもイベント毎に伝えていくことが大切かなと思います。

より多くの人に興味を持ってもらうには

過去開催したイベントの中で、特に集客を多く集めたイベントが「大企業からスタートアップへ転職した人」というキャリアに関するものでした。なぜこのイベントが注目されたのかについて考えてみます。

まず、多くの人に共感されるテーマだったことです。
新卒からスタートアップです! という人はなかなかいません。参加者の多くの人は転職経験があるか、スタートアップへの転職を検討している人です。いまはスタートアップにいて転職しないけど経験がある人から見れば「転職あるある」「わかる〜」といった共感が生まれますし、これからスタートアップに転職を考えているという人にとっても「いまこういう悩み抱えてるのわかる」など、幅広い人に対して共感を生むテーマだったことが、多くの人に興味を持ってもらえた要因の一つだと思っています。

次に、「シンプルさ」です。
「大企業からスタートアップ」という真逆の職場に「転職した」というシンプルな単語でどんな話が聞けるのかある程度想像がつくものの、もしかして予想外の話が聞けるかも? といった興味をそそる展開が期待できます。
逆に、タイトルやテーマに要素をこれでもか!と盛り込んだものは、わかりにくく頭に残りにくくなります。それでは拡散もしづらく集客も苦戦することになりそうです。

このことから、多くの人に興味を持ってもらうには、「共感」と「シンプルさ」が大切なのではと思っています。

さいごに

たとえすっごいカリスマであったとしても、コミュニティづくりは1人では挫折すると思います。コミュニティ運営に関わることになったら、共感してくれる仲間を見つけて、長く成長できる運用設計をしていきましょう。

AWS Startup Communityのコアメンバーの皆さんをはじめ、他のAWS Commiunity の方々と一緒にイベント運営などをさせていただく機会がありましたが、本当に優秀な方が多く、いつもチームビルディングやマネジメントといった面での学びが多くて、そんな中に参加させてもらえるのはありがたいなぁと感謝の気持ちでいっぱいです。

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